高校の支援授業に行きました

ブログ2013.02.01

みなさま、こんにちは。
1月が終わりましたが、心を揺さぶられた事が2つもあるすごい月だったと振り返る本田です。

1つはある本を読んだからです。
衝撃が強かったので、改めて書きたいと思います。

もう一つが題名のとおり、高校生といろいろ話をした体験です。

私が経営者としてとても大事にしている(勉強させて頂いている)経営者団体があります。
中小企業家同友会といって、47都道府県にあります。それの大阪府の団体に所属しています。
大阪府だけで2,800社が所属しています。
東北の震災の時、一番最初に日本海側から物資を運ぶルートを作って支援活動をしたのは同友会が最初と聞いています。

経営者の悩みとは、ありとあらゆる事があります。
それを、腹を割って話し合えるベタな会だと私は思っています。
助けられてばかりですし、ええ人ばかりです。

っとまあ、そんな会と大阪市のとある高校が結びつき、高校1年生の”総合学習”という2コマ(2時間)を使って一緒に話をする機会を頂きました。
社会とは、仕事とは、勉強とは、っていう事を学科とは違う視点で勉強する時間のようです。

高校生と経営者、お互いにドキドキですよね。
私は高校生としゃべるなんて、自分が高校生の時以来です。
高校生にしたら、経営者としゃべる機会はおそらく無いと思います。
私は起業した日まで、経営者と話をした事無かったですからね。

始まる前に経営者は集まって、”高校生はどんな生き物か”(笑)みたいなレクチャーを最初に受けました。
笑い事ではなく、これが無ければ疑心暗鬼か勝手なイメージで進む事になり、せっかくの時間がダメになっていたと思います。
事前に情報を得るという事が、どれだけ大事かを実感しました。
教室に2つのグループを作ります。
6人の高校1年生に対して経営者が2人と先生1人が1つのグループになります。

他愛もない話からゆる~くスタート。
好きな食べ物、あだ名、アルバイトについて、恋愛しているかの質問などなど、お互いにしあいっこしました。
名前と顔を必死で覚えながら、話を進めて行きました。

最初は”高校1年生の◯◯さん”というイメージで語りかけていました。それ以外に情報がないからです。
しかし、何回も発言してもらい、場の雰囲気があたたくなって来たら個性が見えて来ました。
物静かな人、自分の感想をガンガン伝えてくれる人、最初とだんだんイメージが変わる人、口火を切って発言してくれる人。
いい意味で想像を裏切ってくれる発言をしてくれる人、自分の意見がある人、まだない人。
2時間が終わり、私はとても充実感を覚えました。人間って素晴らしい。若くて素直って素晴らしい。みんなとてもええ人達だ!
今の若者は・・・高校生は・・・って言う人がいるけど、本人達は至ってまじめで素晴らしいと思いました。
きっと、ひとくくりにした時におかしくなるんだと思う。

会社に帰ってからみんなが発表してくれた内容をExcelで一覧表にしてみた時に、私は衝撃を受けました。
こんな事する人、なかなか居ないと思いますが、6人をしっかり思い出すためにやってみよ~!って思ったんです。
Excelで表を作るのなんてあっという間に出来ますからね。

衝撃の内容の前に発表の内容とはこれ。
自分がやりたい、もしくは興味がある仕事をイメージして、それに必要な力を10個の中から3つ選ぶというもの。
「やりがい」「労働時間」「環境」「スピード」「お金」「勤務地」「自信」「地位」「知識」「人間関係」
選んだだけではなく、なぜそれを10個の中から選んだのかを語って貰いました。
「なんとなく」っていう人がいるのかな~と想像していましたが、なんのなんの。
自分の体験を通して、イメージを作って、必要な理由を語ってくれました。
質問を投げかけたり、共感したところをフォローすると、どんどんしゃべってくれたのにはびっくりでした。
素直やな~、ちゃんと考えているんやな~というのが感想。
そして世代を感じたところは、とても心や気持ちや自発性を大切にしている人が多いという事でした。
一人では生きていけない、人間関係が重要という人が半分以上居ました。

私としては1つ1つしっかり聞いているんだけど、めまぐるしく話が進むので、覚えておくという事がなかなか難しかったです。
この感動をしっかりと心に焼き付けたいと思ってExcelで表を作ったのです。

衝撃は、みんなが選んだ数が多いものに色を塗ってみた時に起こりました。
急に個性が浮きだって来たのです!
「お金」というキーワードを選んだ人は居なかったような記憶になりかけていましたが、案外選ばれてました。
「人間関係」と共にトップキーワードでした。
選んだ言葉と順位を見ながらその人を思い出すと、「納得!!だからこの言葉なのか~この順番なのか~」と今になって分かったものが多かったです。

長々と書きましたが、この衝撃はみなさんにも当てはまるのではないかと思います。
高校生と経営者のような特殊な事にだけあるのではなく、経営者と社員、先生と生徒、友達同士など、相手の事を分かった気分になっているんだけどわかっていない理由は、こういうところに潜んでいるんだと思います。本人は、相手に伝えた。そして相手も納得してくれた。なのに相手は悪気がなく重要度合いに開きが出てくるんだという事実です。
書き留めて、思い返してみるという作業にポイントがあるのではないかと思いました。

<最後に>
あまりにも素敵な体験だったし、みんなの個性が見えてきたので、お手紙を書いて送りました。
そうしたら、先生方からメールや電話で感謝の気持ちを頂きました。
感謝したいのは私の方です。本当に素敵な時間を頂きました。
教育者という素敵で大変な仕事、がんばってほしいと思いました。

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